変形性関節症におけるインテグリンの機能解析とインテグリン阻害薬を用いた予防薬の検討

keywords.jpgインテグリン,顎関節症 

廣瀬 尚人 

NAOTO HIROSE

division.jpg医歯薬保健学研究院

position.jpg助教

研究概要

研究の背景

変形性関節症は顎関節症の中でⅣ型に分類され、下顎頭軟骨破壊を主症状とする退行性病変である。変形性関節症は顎関節にかかる高負荷が主原因とされているが、顎関節症自体、社会的なストレスなど多因子性であることからもその発症メカニズムは明らかとされていない。よって現在でも明確な治療法は確立されていないのが現状である。

研究内容

我々は下顎頭軟骨に存在するインテグリンに着目した。インテグリンは細胞膜に存在するタンパク質で細胞接着因子として知られている。近年機械的刺激を細胞に伝えるメカノレセプターとしての機能が注目されている。我々は細胞に機械的負荷を与え、その時のインテグリンの挙動、および炎症性サイトカインの発現につながるまでのメカニズムの解明を目的として研究を行っている。

成果

これまでの研究で、機械的負荷をかけた場合に、インテグリンを介して炎症につながる数種類のシグナル経路が存在することが明らかとなった。またインテグリンの活性をコントロールすることで炎症性の反応を調節できる可能性が示唆されている。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

今後さらに機械的負荷と炎症をつなぐインテグリンのメカニズムを改名し、最終的にはインテグリンの阻害薬を用いた顎関節症の予防法の確立を目指したいと考えている。

本研究の特徴・優位性

顎関節症における根本的な治療法は確立されていない。本研究が達成されれば、変形性関節症にとどまらず、罹患者の非常に多い顎関節症の治療薬の開発につながる可能性がある。また我々研究グループではラットの下顎頭高負荷モデルを確立しているため、それを用いた様々なin vivo実験も可能である。

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