アレルゲンコンポーネントを利用した小麦アレルギーの診断法

keywords.jpg食物アレルギー,アレルゲン,診断,小麦 

松尾 裕彰 

HIROAKI MATSUO

division.jpg医歯薬保健学研究院 応用生命科学部門

position.jpg教授

共同研究者 : 森田栄伸(島根大学医学部皮膚科) 秀道広(広島大学医学部皮膚科学)

研究概要

研究の背景

 小麦アレルギーには、小麦摂取のみで蕁麻疹や喘息が誘発される即時型小麦アレルギー,小麦製品摂取後に運動を行うことでアナフィラキシーが誘発される小麦依存性運動誘発アナフィラキシー(WDEIA),パン製造業者に認められるパン職人喘息や小麦接触蕁麻疹/皮膚炎,小麦アレルギーの関与するアトピー性皮膚炎など様々な病型がある。それぞれの病型で感作アレルゲン分子に一定の偏りがあることから、各アレルゲンコンポーネントに特異的なIgE抗体を検出することが小麦アレルギーの診断に有用であると考えられている。

研究内容

 通常WDEIA、加水分解小麦WDEIA、小麦接触蕁麻疹の原因アレルゲンおよびIgE結合エピトープを明らかにした。大腸菌においてリコンビナント小麦アレルゲンを作成した。小麦アレルギーの診断および負荷試験における誘発症状の予測において、リコンビナントアレルゲンに対する特異IgE抗体測定の有用性を検討した。

成果

 リコンビナントω5-グリアジン、γ-グリアジン、高分子量グルテニンおよび各エピトープ配列に対する特異的IgE検査は、WDEIAを含む小麦アレルギー検査において、感度および特異性が高いことを明らかにした。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

 本研究成果の応用について共同研究を希望する。

本研究の特徴・優位性

 精製リコンビナントタンパク質を用いることで、安定した検査結果が得られることが本研究の特徴である。抗原特異IgEの測定に加えて、ヒスタミン遊離試験や好塩基球活性化試験にも適応できる。

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・特許4157947 小麦依存性運動誘発アナフィラキシーの判定方法
・Characterization of Causative Allergens for Wheat-Dependent Exercise-Induced Anaphylaxis Sensitized with Hydrolyzed Wheat Proteins in Facial Soap. Allergol Int. 2013 Dec;62(4):435-45
・Recombinant high molecular weight-glutenin subunit-specific IgE detection is useful in identifying wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis complementary to recombinant omega-5 gliadin-specific IgE test. Clin Exp Allergy. 2012 Aug;42(8):1293-8.
・Sensitivity and specificity of recombinant omega-5 gliadin-specific IgE measurement for the diagnosis of wheat-dependent exercise-induced anaphylaxis. Allergy, 63(2): 233-236, 2008.

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