亜鉛含有ダストからの亜鉛成分の濃縮・回収技術の開発

keywords.jpg凝集力,キュポラ,電気炉,プレス屑,鋳鉄,亜鉛,ダスト,成分分離 

福井 国博 

KUNIHIRO FUKUI

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 化学工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

使用済み亜鉛めっき鋼板のプレス屑をリサイクルする過程で、亜鉛含有率が20〜30%のダストが年間50〜60万トン副生されている。このダスト中の亜鉛含有率を50%以上とすることで、有価な亜鉛原料として取引•再利用することが可能となる。このために、安価に亜鉛成分を濃縮・回収する技術が求められている。

研究内容

粒子径差で分離不可能な混合物粒子群から特定の成分を有する粒子のみを濃縮回収する技術。凝集力差を利用するため低コスト化が可能。様々な系への応用が期待できる。

成果

亜鉛含有ダストを流動化させるなどの粉体操作を行い、適当な粒子径にまで凝集させた。この操作を経た亜鉛ダストを電磁式ふるい振とう器により5分間ふるい分け処理を行った。回収された各サンプルの亜鉛含有率及び捕集割合とふるい目開きの関係を図に示す。亜鉛含有率は目開き600μmにおいて最も高くなり約54%となる。収率についても600μmで最も高い約30%となっている。よって、本手法により有価な亜鉛原料を廃棄物から回収できたことになる。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

開発したプロセスはバッチ式であり、さらなる低コスト化を実現するために今後は連続化を目指すことが重要であると考える。また、このプロセスを組込んだ使用済み亜鉛めっき鋼板のリサイクルプロセスの最適化が必要であると言える。

本研究の特徴・優位性

粉体の凝集力差を利用した簡便なプロセスであり安価であることが特徴である。また、凝集力の強いナノ粒子の成分分離などにも応用が期待できる点に優位性がある。

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「キュポラ設備における亜鉛及びコークスの回収装置及び回収方法」, 特願2013-045082, 2013.3.7

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