Rho 阻害剤を用いた肝星細胞に対する分子・細胞標的治療の開発

keywords.jpgRho キナーゼ,肝星細胞,リポソーム体,ビタミンA 

田代 裕尊 

HIROTAKA TASHIRO

division.jpg医歯薬保健学研究院 応用生命科学部門

position.jpg准教授

研究概要

研究の背景

 肝虚血再灌流障害は,肝星細胞の活性化による肝微小循環障害が主たる肝機能障害の要因であり,Rho 阻害剤は肝星細胞の活性化を抑制することで微小循環障害を改善し,肝虚血再灌流障害を軽減することを解明してきた。しかしながら,Rho 阻害剤は,標的としない細胞に作用することで低血圧や腎障害などの有害事象を来たす。

研究内容

 Rho 阻害剤の肝星細胞を標的とする分子・細胞標的治療剤の開発に,Rho 阻害剤を内包化したビタミンA・リポソーム体を作製し,その治療効果と有害事象をラット虚血再灌流障害モデルを用いて検討した。

成果

 Rho 阻害剤を内包したビタミンA・リポソーム体は,従来のRho 阻害剤単独投与と比較し,約100 分の1の投与量で,同等の効果を示し,さらに血圧低下も軽減できること示した。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

Rho 阻害剤をどの程度肝星細胞に特異的にデリバリーできているか,さらに検討を要する。肝虚血再灌流障害や門脈圧亢進症治療剤として期待できる。

本研究の特徴・優位性

分子標的治療剤を標的とする細胞に特異的に運ぶDrug delivery system の開発。

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Kuroda S, Tashiro H, Igarashi Y, Tanimoto Y, Nambu J, Oshita A, Kobayashi T, Amano H, Tanaka Y, Ohdan H. Rho inhibitor prevents ischemia-reperfusion injury in the rat steatotic liver. J Hepatology
2012; 56: 146-152.

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