微小重力環境を用いた下垂体幹細胞の培養技術の開発一人工下垂体への応用を目指して

keywords.jpg人工下垂体,微小重力環境,幹細胞 

富永 篤 

ATSUSHI TOMINAGA

division.jpg医歯薬保健学研究院 応用生命科学部門

position.jpg准教授

共同研究者 : 保健学研究科・弓削 類 医医歯薬保健学研究院・濱 聖司 歯薬保健学研究院・碓井 智

研究概要

研究の背景

これまで、人工下垂体の開発を目指したゲルカプセルの開発を工学部と共同で進めている。近年、下垂体幹細胞が注目されているが分離培養には様々な障壁がある。人工無重力装置を用いることにより未分化幹細胞の高密度培養ができることが報告されている。

研究内容

人工無重力装置を用い、人工的に無重力状態を作ることで従来よりも効率的に下垂体幹細胞の分離・培養を行い下垂体における幹細胞の機能を解析し、人工下垂体の構築をめざす。

成果

ラットの下垂体腫瘍をゲルカプセルに封入し、ラット皮下に移植後もホルモン分泌が得られることを確認した。また、マウス骨髄由来細胞に対して、微小重力環境下で無血 清培養することによって、分化させることなく維持できることも確認した。今後はヒトでの下垂体腫瘍幹細胞の分離・培養を目指す。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

微小重力状態で効果的に下垂体腫瘍幹細胞を分離し、高密度培養が可能となれば、必要なホルモンを産生する下垂体細胞に分化・誘導することが可能となる。そうなれば、ゲルカプセル内に、分化・誘導した下垂体ホルモン分泌細胞を封入し、人工下垂体を作製することが可能となる。

本研究の特徴・優位性

下垂体幹細胞の研究はラットを用いて行われることが多く、ヒトでの研究は進んでいない。そこで、下垂体腺腫の手術を通して得られる、腫瘍細胞から非常に少ない下垂体腫瘍幹細胞を分離し、効果的に増殖させることを目標としている。

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J Neurosurg 110 : 369-73, 2009. Neurosurgery 63: E370-2, 2008

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