クラゲ類大発生の機構解明と予測・制御技術の開発

keywords.jpgミズクラゲ, エチゼンクラゲ, モニタリング, 沿岸環境管理 

上 真一 

SHIN-ICHI UYE

division.jpg生物圏科学研究科 環境循環系制御学専攻

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

瀬戸内海などの本邦内湾域においてミズクラゲが、また東アジア縁辺海においてエチゼンクラゲがそれぞれ大発生し、沿岸漁業や臨海発電所の操業などに甚大な被害を与えている。クラゲ類大発生による被害の軽減化と漁業の安定生産を図るため。

研究内容

クラゲ類の増加と大発生の頻発化をもたらした原因を解明すると共に、クラゲ類の大発生の有無と発生規模を、クラゲ発生初期段階において予報可能となるよう種々の方法を開発している。また、クラゲ類の増殖の鍵となるポリプを化学物質、微生物や天敵を利用した環境に優しい方法で刹滅するなどのクラゲ類発生制御技術を開発している。

成果

クラゲ類の大発生の原因として、1)魚類資源の乱獲、2)温暖化、3)富栄養化、4)海洋構造物の設置、など沿岸生態系に対する人為的インパクトの増大であることが明らかとなった。浮桟橋の投入は新たなポリプの生息場所を提供することになるので、早期に付着生物を着生させることでポリプの付着を抑制することができる。生物多様性の高い自然度の高い沿岸生態系を保全することが最重要である。国際フェリーを利用したモニタリングにより、エチゼンクラゲの発生規模の早期予測が可能になっている。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

クラゲ発生規模の早期予報を漁業者や臨海発電所へ提供することで、時間的余裕を持ってクラゲの来襲に対応可能となり、安定操業に貢献する。

本研究の特徴・優位性

クラゲ類の発生予測と制御にまで踏み込んだ研究は初めてであり、現在、世界各地で問題化しているクラゲ類大発生の解決のために応用可能である。

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受賞:日本海洋学会賞(2010年)、海洋立国推進功労者表彰(内閣総理大臣表彰)(2012年)

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