Statinは胆管癌細胞株をApoptosisに導き、増殖を抑制する

keywords.jpgStatin,Apoptosis,cholangiocarcinoma 

芹川 正浩 

MASAHIRO SERIKAWA

division.jpg病院

position.jpg病院助教

研究概要

研究の背景

胆管癌の予後は不良であり、その予後の改善の為には、有効な治療法の確立が急務である。
HMG-CoA reductase阻害剤(Statin)は、様々な病態において抗癌効果を有することが報告されているが、胆管癌では未だ報告されていない。
今回、胆管癌に対するStatinの有用性を明らかにすることを目的として、本研究を行った。

研究内容

ヒト胆管癌細胞株HuCCT1、YSCCCを用いて、Pitavastatin、Atorvastatinによる増殖抑制作用を調査すると共に、細胞周期の変化をFACSで、また細胞内シグナルの変化をWestern Blotにより確認した。さらに細胞株に対して、statinと既存の抗癌剤との相加的増殖抑制作用も調査した。

成果

HuCCT1、YSCCCの増殖は、Statinの曝露により、72時間の培養以降劇的に抑制された。細胞周期解析ではG2M分画の減少とともに、sub G1分画の増加を認めた。Western BlotではCleaved caspase-3の増加が見られ、p-ERKの減少を認めた。また、StatinはGemcitabine、Cisplatin、5Fuとの相加的増殖抑制効果を認めた。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

今回の実験で、ヒト胆管癌細胞株はStatinの曝露により、古典的MAPK経路の抑制を介してApoptosisに導かれることが判明した。また、Statinはヒト胆管癌細胞株に対して、既存の抗癌剤の効果を増強することも判明し、新たな治療選択肢としての可能性が示唆された。

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Int J Oncol. 2011 Sep;39(3):561-8.

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