高圧二酸化炭素を利用したポリイミド微細加工技術の開発

keywords.jpgポリアミド酸,ポリイミド,微細加工,超臨界二酸化炭素  

春木 将司 

MASASHI HARUKI

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 化学工学講座

position.jpg助教

研究概要

研究の背景

既存のポリイミド加工法は、ポリアミド酸溶液を成形後イミド化する方法、ならびにモノマーを蒸着重合する方法である。
ポリアミド酸溶液を用いる方法は微細孔への浸透性が悪いこと、蒸着重合法は加工速度が遅いことが問題であるため、超臨界二酸化炭素を利用したポリイミド加工技術の確立を目指している。

研究内容

技術確立のための第一段階として、ポリイミドモノマー(4,4’-diaminodiphenyl ether (ODA) , pyromellitic dianhydride (PMDA) )の超臨界二酸化炭素に対する溶解特性を測定するとともに重合条件と中間体であるポリアミド酸の分子量の関係について検討した。

成果

モノマー溶解度に関しては、助溶媒としてN,N-dimethyl formamide を少量加えることによってODA, PMDAともに溶解度が著しく向上することを明らかにした。また、ポリアミド酸の分子量はモノマー濃度の増加にしたがって大きくなり、適切なモノマー濃度にすることによって、2×10の4乗g/mol以上とすることができた。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

電子・通信機器デバイスやMEMSの絶縁層・コーティング材を微細、且つ、3次元的に構築することが可能になる。さらに有機溶媒を大きく減らしたポリイミド微粒子作製が可能になると考えられる。

本研究の特徴・優位性

超臨界二酸化炭素は有機溶媒に比べ微細空間への浸透性が非常に優れており、さらに蒸着重合に比べモノマー供給量を大きくできるため、従来の技術に比べ本手法は微細空間の高速成膜、埋め込みに大きな優位性をもつ。

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溶解度について M. Haruki, N. Fukui, F. Kobayashi, S. Kihara, S. Takishima, Ind. Eng. Chem. Res., 50 (2011) 11942-11949.
超臨界二酸化炭素中の重合について M. Haruki, Y. Hasegawa, N. Fukui, S. Kihara, S. Takishima, Production of polyamic acid in supercritical carbon dioxide with N,N-dimethylformamide, J. Appl. Polym. Sci., 131 (2014) app.39878.

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