ナノ粒子材料の合成・分散と応用のための機能化技術

keywords.jpgナノテクノロジー,材料科学,伝熱工学,微粒子工学,化学工学 

奥山 喜久夫 

KIKUO OKUYAMA

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 化学工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

ナノ粒子は、大きさが約100 nm以下の超微粒子のことを指しており、比表面積が非常に大きくなるため、固体でありながら表面の特性が固体物性に大きな影響を与えるが、従来のミクロンオーダの微粒子に比べ、不安定でハンドリングが容易ではないため、ナノ粒子の応用のためにはハンドリング技術の開発の重要性が認識されている。

研究内容

(1)ナノ粒子材料の機能に及ぼす不純物、粒子径および結晶径の影響。
(2)環境およびエネルギーに関連したナノ粒子材料の開発と新規省エネ型のナ   ノ粒子合成プロセスの開発。
(3)ナノ粒子の自己組織化によるナノ粒子材料の無害化と高機能化。
(4)ビーズミルなどによるナノ粒子の分散、安定化と塗布による薄膜化などのナ
  ノ粒子ハンドリング技術の開発。
(5)ナノ粒子のポリマーへの複合化と多機能コンポジット材料の開発。
 以上のほかに、ナノ粒子の計測、静電気を用いたイオン・ナノ粒子・ナノフ  ァイバーの製造を研究している。

成果

・気相法および液相法による蛍光体、磁性体、触媒、化粧品などのナノ
 粒子・微粒子材料の合成と応用
・静電噴霧法によるイオンの発生と空気清浄への応用
・静電紡糸法によるナノファイバーの製造とフィルターへの応用
・核生成および成長によるイオンおよびナノ粒子の発生現象の
 理論および実験による評価(特にイオン誘発核生成)
・自己組織化によるナノ粒子の構造化(ポーラス状、中空状、ドーナツ状など)

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

ナノ粒子材料は、ナノテクノロジーの発展にとって重要な材料であり、応用される分野は、工学から医学までと広く、今後さらに大きく広がることが期待される。ナノ粒子材料を利用することは、省資源、低コスト化につながるために企業での研究が大変活発になっている。しかしながら、ナノ粒子のハンドリング技術が極めて困難であるために、応用に関して多くの課題が残っている。この課題の解決には、しっかりとしたナノ科学と工学に基づく学問を導入することが必須である。

本研究の特徴・優位性

2001年から2006年にかけて、NEDOのナノテクノロジープログラム中の「ナノ粒子の合成と機能化技術」プロジェクトをプロジェクトリーダーとして12の企業との共同研究として進めた。その後もナノ粒子材料に関する科学と工学的研究を推進しており、国の内外での研究をリードしている。以上の研究より、ナノ粒子の材料の合成と機能化に関する十分なノーハウおよび現状の課題を認識しており、企業での実用化への参考になることが多いと考えられる。各種のナノ粒子材料の合成、分散、塗布などのハンドリング技術、自己組織化によるナノ粒子の構造化に関する研究分野では、世界の研究をリードしている。

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特許は多数。学術論文もこれまで400報以上のSCI論文を報告している。主な受賞は、2002年国際エアゾル連合よりアジアで初めてのFuchs Memorial Award、2009年化学工学会学会賞である。
URL Web of Science Researcher ID: F-6092-2010http://home.hiroshima-u.ac.jp/aerosol/ 

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