豪雨時における個別渓流、個別斜面のリアルタイム危険度評価システムの開発

keywords.jpg土砂災害,斜面防災,土石流,豪雨 

土田 孝 

TAKASHI TSUCHIDA

division.jpg工学研究院 社会環境空間部門 建設構造工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

広島県には全国最多の土砂災害危険箇所が存在し、東広島市だけでも2,782箇所に上る。現在県内の5kmメッシュごとに、雨量情報から危険度を予測し警戒情報、避難勧告を発令している。しかし個別の渓流の地形・地盤情報が考慮されてないため、集落単位などきめ細かい防災指示、対策がとれない。

研究内容

地形地盤情報を活用した個別渓流ごとのリアルタイム危険度評価による土砂災害防災対策の質の大幅な向上を目指す。このために、以下の2つの研究を行っている。
1)ボランティア等非専門技術者でも可能な実用斜面調査方法の確立:自然渓流・斜面の調査は通常の地盤調査方法が適用できない。携帯型動的コーン貫入試験を中心とした簡易な渓流調査方法を開発し、自主防災組織のリーダーなど非専門家の参加により効率的に地盤情報を取得するしくみを構築する。
2)リアルタイム危険度評価システムの開発:調査結果をもとに危険渓流をモデル化しておき、豪雨時に刻々の雨量情報に対応して安全率で危険度を定量表示するシステムを開発する。

成果

リアルタイム危険度評価システムは構築されており、過去の被災事例を適用してその有効性を確認している。提案する地盤調査方法によりボランティアの住民による渓流調査も行ったが、改善点の指摘があり、検討を行っている。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

防災行政の中での適用を期待している。本テーマでは予算の制約の中で危険渓流の地盤情報をいかに効率的に収集するかがかぎであり、行政や自主防砂組織と協力してシステムの実用性、実効性を高めていきたい。

本研究の特徴・優位性

地盤情報に基づいた個別渓流の危険度評価は実用化されたシステムが存在しない。その点で本システムは独自性、優位性があると考える。今後の研究の展開は行政との協働作業が必要である。

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Takashi Tsuchida, Athapaththu A.M.R.G., Seiji Kano, Kazuaki Suga: Estimation of in-situ shear strength parameters of weathered granitic (Masado) slopes using lightweight dynamic cone penetrometer, Soils and Foundations, Vol. 51 (2011) , No. 3, 497-512.

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