1露出型偏光撮像器を用いたγ線バーストの研究

氏名川端 弘治 | カワバタ コウジ
所属宇宙科学センター
職階教授
キーワード可視赤外線天文学 偏光 ガンマ線バースト
研究者総覧http://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.ba061ee9e37fba83520e17560c007669.html

概要

研究内容
広島大学1.5mかなた望遠鏡と1露出型広視野偏光撮像器HOWPolを用いて、ガンマ線バースト(GRB)の明るい初期残光(爆発から2000秒以内)に対する偏光測光観測を行う。観測は、ガンマ線探査衛星からもたらされるGRB出現アラートをインターネット経由で受信し、自動的に観測を開始することで行う。HOWPolや自動観測モードは我々のグループで開発したものである。HOWPolはウェッジ付きダブルウォラストンプリズムを有し、1回の露出で直線偏光のパラメータ(Stokes I, Q, U)を一度に得ることができる特徴を持っており、CCD読み出し時間(~10秒)程度の早い時間変化を示す天体の観測に適している。


研究の背景について
宇宙最大規模の爆発現象であるガンマ線バースト(GRB)は、1日に1個程度の頻度で天球上のどこかで観測されるものの、その輻射メカニズムは依然よく判っていない。初期の可視残光の偏光の時間変化を知ることができれば、ジェット構造や電子エネルギー分布、輻射機構を追究できる可能性がある。

研究成果について
2009年夏から自動観測を開始しているが、1-2か月に1回程度の割合で出現アラートに即応したGRB観測が出来ている。多くは可視残光が暗くて偏光が測定できなかったが、GRB 091208B, 111228Aなどに対して有意な偏光観測が実現し、その解析が進められている(前者について論文投稿中)。

産業界へのアピール

我々はHOWPolに加え、可視赤外線同時カメラHONIRの開発を進めている。これらはいずれも、1.5mかなた望遠鏡に装着され、その豊富な観測時間と、偏光機能ないし可視赤外線同時観測機能という稀な特長を活かして、宇宙の突発現象に対して他観測所の追随が困難な長期モニター観測を進めている点がユニークである。

関連情報

Kawabata, K.S., et al. 2008, Proc. SPIE, 7014, 70144L-10


http://hasc.hiroshima-u.ac.jp/instruments/howpol/
http://www.hiroshima-u.ac.jp/hasc/
作成 : 2012/04/17 15:00  更新 : 2012/10/29 15:49