乳歯列期の反対咬合治療予後(後戻り)決定因子について

keywords.jpg乳歯列反対咬合,Saddle angle,模型計測,側貌頭部エック線規格写真分析 

海原 康孝 

YASUTAKA KAIHARA

division.jpg病院 口腔健康発育歯科小児歯科

position.jpg助教

研究概要

研究の背景

反対咬合の早期治療にあたり,治療の予後を決定する因子を把握することは,非常に重要である。
ところが,反対咬合の早期治療をするにあたり,どのような症例が予後が良好なのか,あるいは予後を決定する因子についての情報が不足している。

研究内容

乳歯列期に反対咬合の治療を行った後に,成長発達が終了した後も後戻りをせず,良好な前歯の被蓋関係が得られた症例について,治療開始前の顎顔面ならびに歯列の形態に,どのような特徴があるのかを探索することを研究目的とした。
 資料は,広島大学病院口腔健康発育歯科小児歯科に,乳前歯部の反対咬合を主訴として来院した乳歯列期の小児の,治療開始前における歯列研究用模型および側貌頭部エックス線規格写真である。
 これらの資料を予後良好群,予後不良群の2群に分類し,予後を決定する因子について調査した。

成果

乳歯列期に反対咬合の治療を行った場合,良好な予後が得られた小児について,以下の特徴が見られることが示唆された。
 1)家族歴がない。
 2)上顎の歯列弓長径は短いが,下顎の歯列弓幅径および長径は,共に標準値と比較しても,差が認められない。
 3)顔面高が長くない。
 4)主として前歯の歯軸の傾斜に異常が認められる。
 5)N-S-Ar (Saddle angle)の大きさが標準値に近い。予後の悪いものは良いものに比べてN-S-Arが小さい。

お問い合わせ