超臨界流体を利用したポリマー成形加工

keywords.jpgポリマー,超臨界流体,高圧ガス,可塑化,発泡 

滝嶌 繁樹 

SHIGEKI TAKISHIMA

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 化学工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

有機溶媒やフロンを使用しない安全かつ環境にやさしいポリマープロセスの開発や、精密に物性・性状・機能を制御したポリマープロセスの実現の要求に応える。

研究内容

超臨界流体(臨界温度を超えた高圧ガス)はポリマー中に10wt%程度溶解し、温度・圧力の制御によってポリマーの物性を大きく変化させることができる。当研究室では、ポリマー中の超臨界流体の溶解度と拡散係数、および溶解に伴う粘度低下や結晶化等の物性測定を行うと共に、ガスの放出による微細発泡ポリマー(マイクロセルラープラスチック)の製造やポリマーの微粒化などの応用研究も行なっている。

成果

1) ポリスチレンに超臨界二酸化炭素を数%溶解させると、ゼロせん断粘度は1桁以上低下する(Fig.1)。2) ポリカーボネートは超臨界二酸化炭素の溶解によって数時間で20%程度まで結晶化させることができる。3) ポリマーに超臨界二酸化炭素や窒素を溶解させてから急減圧すると10μm程度の気泡を無数に有する発泡体を作成することができる(Fig.2)。4) ポリエチレングリコールと超臨界二酸化炭素をノズルから噴射すると10μm程度の微粒子を作成できる。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

ポリマー製造プロセスへの超臨界流体の利用としては、低分子量物質の除去・脱揮・分画、有用成分の添加・染色、射出・押出成形における可塑化・発泡成形、結晶化、表面処理、微粒化など、様々な技術が検討されている。

本研究の特徴・優位性

圧力を操作変数としてポリマーの物性を大幅に変化させることができ、この結果、製品の性状や機能も圧力により制御できる。また、二酸化炭素は無害・無毒・不燃・安価であり、処理後のポリマー中にほとんど残留しない上に、残留しても人体に無毒である。

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