常圧過熱水蒸気利用による洗浄滅菌装置の開発

keywords.jpg洗浄,滅菌,医療機器,過熱水蒸気,感染対策 

日野 孝宗 

TAKAMUNE HINO

division.jpg病院 先進医療開発科学講座

position.jpg講師

研究概要

研究の背景

医療側は、患者に優れた最先端の医療を提供すると同時に、感染を防止するために最大限の努力を行っていく義務がある。
感染対策の要点の一つとして洗浄・消毒・滅菌の完備があり、スタンダードプレコーション(標準感染予防策)の概念に基づいた洗浄・滅菌装置の開発、整備が求められている。

研究内容

血液などで汚染された各種器具類は十分に洗浄した後に高圧蒸気滅菌などを行って再使用するべきであるが、汚染器具を消毒薬に浸漬した後に本格的な洗浄を実施している施設が数多く存在する。洗浄以前に消毒する一次消毒をした場合には付着蛋白質が変性や固着してしまい、その後の洗浄の障害となること、コメディカルスタッフの手作業によるケースが多く感染リスクが高い。 そこで、本研究では一次消毒の必要の無い洗浄・滅菌システムの構築,自動洗浄・滅菌装置開発のためのプロトタイプの設計・製作を試みた。 装置開発では常圧過熱水蒸気を利用した。また、その洗浄・滅菌性能評価を行った。

成果

標準予防策に適した洗浄・滅菌能力を有するプロトタイプを作製することができた。
器具類に付着した細菌バイオフィルム(汚染)が十分に除去できる洗浄条件が得られ、また滅菌レベルも十分に高く、環境に安全な装置として使用可能であることが確認できた。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

標準予防策に適した洗浄・滅菌装置であり、環境負荷も低減した機器のため、感染対策として洗浄機器を必要とする医療機関への普及、貢献が考えられる。

本研究の特徴・優位性

すでに洗浄と薬液による消毒ができる医療用洗浄器具は開発されている。本研究での開発機器は、その優れた洗浄能力により、薬液による消毒を必要としない、常圧過熱水蒸気を利用することで滅菌レベルまでの消毒・殺菌を有する機器となっている。このように環境負荷も低減し、感染対策として十分な洗浄・滅菌性能を有する機器は開発されていない。

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「洗浄滅菌装置」 特許公報(特許第4857438号)
{滅菌装置」 特許公報(特許第5007439号)

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