ヒト肝細胞キメラマウスを用いたウイルス性肝炎に対する新規治療法の開発

keywords.jpgヒト肝細胞キメラマウス,肝炎ウイルス 

茶山 一彰 

KAZUAKI CHAYAMA

division.jpg広島大学

position.jpg理事

研究概要

研究の背景

Alb-uPA TgマウスとSCIDマウスを交配させたuPA-SCIDマウスに経脾的にヒト肝細胞を移植することにより,マウス肝臓が高度にヒト肝細胞に置換されたヒト肝細胞キメラマウスが作製される(株式会社フェニックスバイオにて作製).ヒト肝細胞キメラマウスは,B型あるいはC型などの肝炎ウイルス感染が可能であり,血中に高titerのウイルス血症が長期間継続する.

研究内容

肝炎ウイルスを感染させたヒト肝細胞キメラマウスを用いて新規候補となる薬剤の抗ウイルス効果や感染阻害効果の検討あるいは新規治療法の開発を行っている.またリバースジェネティクスの手法により種々の変異型ウイルス感染マウスを作製にも成功しており,これらのマウスを用いて変異ウイルスの感染・複製能の検討あるいは薬剤耐性株に対する治療法の開発も行っている.

成果

これまで種々の分子が肝炎ウイルスの複製を抑制し血中ウイルス量を低下させること,インターフェロンの効果を高めること,ウイルス感染を抑制することを見いだした.また開発した治療法は臨床試験を行いその有効性を検討している.

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

製薬会社あるいは肝炎ウイルスの研究グループとの共同により,新規候補となる抗ウイルス剤の効果判定などを行うことを希望している.

本研究の特徴・優位性

ヒト肝細胞キメラマウスは,チンパンジー以外では,生体内で肝炎ウイルスが感染・複製可能な唯一の動物モデルである.われわれは,国内外の多くの施設と共同し,本モデルマウスを用いた肝炎ウイルス研究を長年行っている.

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