オキサアルキル鎖による高汎用性有機材料物性改良法

氏名福原 幸一 | フクハラ コウイチ
所属大学院理学研究科
職階助教
キーワードオキサアルキル鎖 低融点化 結晶化阻害
研究者総覧http://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.da14236abc08b8f4520e17560c007669.html

概要

研究内容
多くの有機材料はアルキル鎖を有するので、有機材料のアルキル鎖をオキサアルキル鎖で置換、または導入することにより、有機材料に新しい物性を付与することができる。本法は新しい分子間相互作用原理に基づくため、基礎データの集積が重要である。現在種々の機能性材料にオキサアルキル鎖を導入し、融点低下や結晶化阻害以外を含めどのような物性が得られるのかを調べている。

研究の背景について
アルキル鎖の安定構造は平面形であるが、オキサアルキル鎖は通常屈曲構造をとる。多くのオキサアルキル化合物のコンフォメーションを調べた結果、特異な平面形をとる場合があることを見いだした。興味深いことに、平面変態のオキサアルキル化合物は、類似構造を持つ直鎖アルキル化合物に比べ、非常に低い融点や結晶化阻害効果を有するなど興味深い物性を示すことを発見した。

研究成果について
可塑剤に適用した例を示す。オキサアルキル鎖の導入により、従来の側鎖導入によるガラス転移点よりさらに低い転移点が得られた。さらに界面活性剤やグラフトポリマーなどに導入した結果、低ゲル化界面活性剤や、非常に低いガラス転移点を持つポリマーなどの作成に成功した。

産業界へのアピール

新技術の特徴は:
(1)有機材料全般に適用可能な抜群の汎用性を持ち、
(2)新しい分子間相互作用原理に基づくために新規機能素材開発の可能性があり、
(3)特殊な原料や合成法を必要としないので特別な設備開発の必要がなく、
(4)分子の幾何構造が単純なために分子設計による物性予測が定量的に可能であり、
(5)従来法とも併用が可能である、などである。


関連情報

新規ジカルボン酸ジエステル化合物,化学物質改質剤及びその利用・特開2008-031149

作成 : 2012/04/05 13:00  更新 : 2015/01/15 11:48