大振幅の副振動のモデリング

keywords.jpg副振動,湾共鳴,双方向入れ子モデル 

荒井 正純 

MASAZUMI ARAI

division.jpg工学研究院 社会環境空間部門 海洋大気圏システム研究室

position.jpg助教

研究概要

研究の背景

九州西岸や山陰沿岸のいくつかの港・湾では,潮汐の周期より短周期の大振幅の水位変動が,ごくまれに発生する.これは副振動と呼ばれ,床上浸水や小型船舶の転覆・流出といった被害をもたらすことがある.この副振動を予報する数値モデルに関する研究は,日本では行われていない.

研究内容

副振動の予報モデルを構築する第一段階として,過去の副振動を再現しうるモデルを構築する.最近の副振動の事例として,2009年2月24-25日に,九州西岸の長崎湾や天草下島の羊角湾で発生した事例をモデリングの対象とした.

成果

モデル方程式として浅水方程式を採用し,有限差分法に基づくモデルを構築した.防波堤で囲まれた港まで解像できるよう,解像度の異なる複数のモデルを,双方向の入れ子モデルとして構築した.2009年2月24-25日の副振動の再現実験を行い,水位の観測結果と比較することで,モデルのパフォーマンスをチェックした.

本研究の特徴・優位性

副振動の外力である気圧変動が発生・伝播する東シナ海から,副振動の被害を被る九州までの広い海域を,解像度 1 km, 250 m, 50 m, 10 m の4重の入れ子モデルでカバーする.最も内側の 10 m の解像度のモデルでは,防波堤で囲まれた港の固有振動を再現しうる.このため,副振動による現実的な水位変動を再現することが可能である.

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