液体容器内のスロッシングを利用した機械構造物の制振

keywords.jpg機械振動,液体スロッシング,制振装置 

池田 隆 

TAKASHI IKEDA

division.jpg工学研究院 機械システム・応用力学部門 設計工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

機械構造物用のパッシブ制振装置として,容器内の液面振動現象(スロッシング)を利用した同調液体ダンパ(Tuned Liquid Damper, TLD)が開発されているが,その制振性能の把握が十分ではない.

研究内容

液体容器が動くと,容器内の液体の自由液面は振動し,容器の側壁に流体力が生じる.液面の振幅が大きくなると非線形性が顕著に現れる.機械構造物の制振装置として利用するためには,非線形性を考慮した流体力を解析的に求め,液体容器による制振性能を把握する必要がある.本研究では,直方体,円筒,および正方形断面の液体容器が制振装置として最適に機能する形状を設計することを目的とする.

成果

機械構造物の液体制振装置を評価するための解析的手法を確立し,その解析的手法により最適な液体容器を比較的容易に設計することを可能にした.液体容器は,構造物に対して水平方向のみならず鉛直方向の励振が作用する場合にも,十分に機能することを解析的,実験的に明らかにした.

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

高層柔軟建築物(高層ビル,鉄塔,タワー,長大橋等など)の制振
自動車用燃料タンクのスロッシング解析
大型液体貯槽の振動解析
液体運搬用車両,列車の振動解析

本研究の特徴・優位性

機械構造物のパッシブ制振装置として,動吸振器(Tuned Mass Damper, TMD)が一般的に使用されているが,液体同調ダンパ(TLD)は低コスト,メンテナンスフリー,設置の簡便性,既設構造物に設置可能などの優れた点を有する.

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2006年度機械学会賞(論文)受賞: 対象論文「鉛直励振を受ける弾性構造物と円筒容器内スロッシングの非線形振動(第2報,内部共振のずれの影響)」,日本機械学会論文集,70巻696号,(2004-8), pp.2278-2285.

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