ブタ凍結精液の受託生産を目指した精液輸送液,人工精漿の開発

氏名島田 昌之 | シマダ マサユキ
所属大学院生物圏科学研究科
職階教授
キーワードブタ・凍結精液・精漿・凍結保存
研究者総覧http://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.421632da20fa61ea520e17560c007669.html

概要

研究内容
①凍結精液作製技術の確立
②精液輸送液の開発
③高い繁殖性が得られる人工精漿を開発
④精巣状態精子を用いた人工授精の確立

研究の背景について
我が国において、ブタの年間生産頭数は約1,600万頭であり、その出荷額は4,980億円と,畜産業全体の21%を占めている。産仔数を増大、母豚の空胎期間を縮小させることが生産性向上に重要となるが、自然交配が60 %以上を占めているのが現状である。自然交配は,雄個体や季節により成績が変動するため、計画的な生産が行えないことから、凍結精液による人工授精の導入が望まれている。

研究成果について
ブタ凍結精液を用いた人工授精において,受胎率が80%以上,一腹産子数10匹以上の成績を安定的に得られる手法を開発した.本法は,特定の品種に限らず,主要なランドレース,ラージホワイト,ヂュロック,バークシャーにおいても,同等の成績を得ることができる画期的な繁殖技術である.
 さらに,常温で2日放置後の精液からも凍結精液を作出可能な常温保存液を開発した.これにより,遠方で飼育されている種雄の精液も凍結保存することが可能となった.

産業界へのアピール

ブタ精子凍結技術を利用した人工授精は、我が国では受胎率・出産頭数の低さから普及していない。 又海外の技術も同等に低く、コスト面でも課題が多い。これらの事から本研究の確立は大変優位性の高いものである。

関連情報

【取得特許】:発明の名称:「受胎率および産子数向上凍結精子およびその製法」発明者名:島田昌之,岡崎  哲司,出願人名:国立大学法人広島大学,大分県,特許第4783883号(登録日 平成23年7月22日)
【原著論文】: Okazaki T, Mihara T, Fujita Y, Yoshida S, Teshima H, Shimada M.
Polymyxin B neutralizes bacteria-released endotoxin and improves the quality of boar sperm during liquid storage and cryopreservation. Theriogenology 2010 74(9):1691-1700.
【受賞】:平成23年2月1日フード・アクション・ニッポンアワード2010研究開発・新技術部門入賞