有機ケイ素系イオン伝導材料

keywords.jpg有機ケイ素,イオン伝導体 

水雲 智信 

TOMONOBU MIZUMO

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 応用化学講座

position.jpg助教

研究概要

研究の背景

電池、センサー、表示素子等の電気化学デバイスに用いられている有機電解液を固体電解質、あるいは不揮発性液体に置き換えることにより、デバイスの安全性向上や長寿命化が期待できる。本研究では新しいイオン伝導体としての有機ケイ素化合物の設計、合成、評価を行なっている。

研究内容

有機ケイ素化合物の設計と合成を中心として研究を展開している。極性有機ケイ素化合物にリチウム塩等の塩を添加・溶解させる方法、あるいはケイ素化合物中にイオン性官能基を導入する方法により、イオン伝導材料としている。それらについて電気化学的性能等を評価している。例えば、イオン伝導度、電気化学的安定性、イオン輸率、熱分析など。

成果

これまで、シラトランという高配位ケイ素化合物に注目し研究を展開している。シラトランは高極性化合物であるため、リチウム塩を溶解させ、液状のシラトラン/リチウム塩複合体が得られた(右図)。この複合体は室温で10-5 S cm-1のイオン伝導度と300℃に至る熱安定性を示した。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

電池、エレクトロクロミック素子などの電気化学デバイスへの利用を想定している。室温におけるイオン伝導度が低い点など、実用化にはまだまだ課題が多いため改善を続けている。

本研究の特徴・優位性

従来の有機電解液と比較すれば、シラトラン等の本研究で扱う有機ケイ素化合物は不揮発性、耐熱性などの点で優位性がある。

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特許 特許公開2011-086548 固体電解質
論文 Mizumo, Fujita, Ohshita, Chem. Lett., 2010, 40, 798-800.

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