海藻資源からの糖鎖標的医薬素材および健康食品素材の開発

keywords.jpg海藻資源,医薬素材,健康食品素材,糖鎖,レクチン 

堀 貫治 

KANJI HORI

division.jpg生物圏科学研究科 生物機能開発学専攻 食資源科学講座

position.jpg教授

研究概要

研究内容

複合糖質の糖鎖は細胞内,細胞間,および細胞-マトリックス間の相互作用の情報素子として機能し,発生,老化,癌化など生命の基本的現象の中で重要な役割を果たしている。当研究室では,健康食材としての海藻資源に着目し,同資源から糖鎖を標的とした医薬素材および機能性食品素材の開発に関する研究を行っている。
 これまでに,多種の海藻から単離した糖鎖認識たんぱく質(レクチン)の分子構造,認識糖鎖構造,生物活性などを精査し,応用性の高い海藻レクチンを数多く見いだしている。特に,認識する糖鎖構造には新規性があり,癌抗原糖鎖やHIV感染に機能するウィルス表面糖鎖などある特定の糖鎖構造にきわめて高い結合選択性をもつものなどを数多く見いだしている。また,海藻レクチンの中に,各種の動植微生物細胞の凝集,免疫系賦活,腫瘍細胞の増殖抑制,血小板凝集阻害,抗血液凝固,赤潮微細藻に対する殺藻作用,海洋無脊椎動物の正常胚発生の阻害など多様な生物活性を見いだすとともに,食用紅藻から単離したレクチンを発癌剤投与マウスに飲料として与えると,毒性は示さず,初期癌の発現を強く抑制することも見いだしている。
 このように,海藻レクチンは糖鎖を標的とし,かつ選択性の高い生化学・臨床・環境生態試薬,医薬および機能性食品素材としての応用が期待できる。
<用語説明>複合糖鎖:単糖が鎖状になった糖鎖がたんぱく質や脂質に結合したもの(糖たんぱく,糖脂質)

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

今後,海藻レクチンの種々の分野での応用と実用化に関し,企業等との共同研究や受託研究が可能である。

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