CNTを応用した充填層の有効熱伝導率改善

keywords.jpg単層カーボンナノチューブ,熱伝導,ナノマテリアル 

井上 修平 

SHUHEI INOUE

division.jpg工学研究院 エネルギー・環境部門 エネルギー工学講座

position.jpg准教授

研究概要

研究の背景

水素自動車実現に向けて、課題の一つに充填層の伝熱特性の悪さがある。水素吸蔵合金は容器内で充填層の形態をとるが、現時点では伝熱特性の悪さから実用的に要求される充填速度を満たすことができない。

研究内容

単層カーボンナノチューブは熱伝導率に優れた物質である。これを水素吸蔵合金に直接合成することで充填層の有効熱伝導率を改善する。本研究では、吸蔵合金に直接CNTを合成することと、実際に有効熱伝導率がどの程度改善されるかを検証している。

成果

代表的な既存の水素吸蔵合金にCNTを合成することに成功している(特許参照)。また充填層の伝熱特性も改善されていることが分かる(右図)。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

今後は更なる高品質のCNTの合成を水素吸蔵合金上に行うことと、充填率をコントロールすることが課題である。これらの実用化研究への協力を期待する。

本研究の特徴・優位性

既存の技術には大きな欠点が2つある。一つは伝熱媒体を挿入するため、容器の実効容積が減少すること。2つめは粒子と伝熱媒体とが基本的には点接触であるため、接触熱抵抗が大きく十分な効果が得られていないことである。本研究ではこれらの欠点を克服しており、従来の技術に比べて優位性がある。

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井上修平, 松村幸彦, 特願2010-132052.
S. Inoue & Y. Matsumura, J. Hydrogen Energy, 37, 1836 (2012).

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