内視鏡的摘除SM癌の取扱い指針に関する研究 

keywords.jpg早期大腸癌,大腸SM癌,内視鏡治療 

田中 信治 

SHINJI TANAKA

division.jpg病院 内視鏡診療科

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

早期大腸癌のうち粘膜内癌は転移能がないが,SM浸潤癌は約10%の頻度でリンパ節転移を起こすため,内視鏡摘除後の追加腸切除の適応決定は重要である。現在,SM浸潤度が1000μ以上であれば,リンパ節転移を伴う追加腸切除を考慮することが推奨されている(大腸癌治療ガイドライン2010)。

研究内容

当院および関連施設で内視鏡的に摘除(EMRまたはESD)され,外科的手術によってリンパ節転移の有無が確認された大腸SM癌を用いて,その臨床病理学的解を行い,内視鏡摘除病変の追加手術適応を少しでも減じるための基準を確立した。

成果

大腸SM癌は,組織学的に分化型,脈管侵襲陰性,簇出low gradeであれば,SM浸潤度にかかわらず,リンパ節転移の危険性は約1.2%程度であることが明らかになった。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

臨床現場で応用するためには,今後多施設研究による大規模な追試試験での検証が必要である。そして,組織学的評価の精度確保のためにCADによる自動診断を導入したく画像解析手法開発に協力をお願いしたい。

本研究の特徴・優位性

EMR/ESDによって早期癌を摘除し根治せしめれば,外科手術や化学療法は不要であり,患者のQOLを向上させるのみでなく,切迫している医療経済にも貢献できる。また,今後,根治度判定に分子病理学的指標を導入することで,さらにリンパ節転移陽性SM癌の絞り込みを行えるよう研究を進める予定である。

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Nakadoi K, Tanaka S, et al. Management of T1 colorectal carcinoma with special reference to criteria for curative endoscopic resection. J Gastroenterol Hepatol 2012, in press

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