焼却飛灰・家畜骨粉の高プロトン電導性材料への再資源化

keywords.jpg焼却飛灰, 家畜骨粉, リン酸カルシウム, ハイドロゲル 

福井 国博 

KUNIHIRO FUKUI

division.jpg工学研究院 物質化学工学部門 化学工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究の背景

一般廃棄物の焼却飛灰にはカルシウムが、家畜骨粉にはカルシウムとリンが含まれている。これら廃棄物は大量に排出されており、付加価値の高い製品への再資源化が求められている。そこで、これら廃棄物を高プロトン電導性材料に再資源化し、燃料電池に利用することを試みた。

研究内容

一般廃棄物焼却飛灰, 家畜骨粉とリン酸を混合し、これを1200℃で熱処理することでガラス状中間生成物を合成した。その後、粉砕処理を行うことで、リン酸カルシウムガラス粉末を得た。これに蒸留水を適量添加し、140℃でゲル化処理を行い、高プロトン電導性材料の一種であるリン酸カルシウムハイドロゲルを合成した。
また、これを燃料電池に加工し、その発電特性を評価した。

成果

右図に示すように、焼却飛灰, 家畜骨粉共にリン酸カルシウムハイドロゲルに再資源化することに成功した。また、再資源化したハイドロゲルを電導膜に持つ燃料電池を試作した結果、純粋原料から合成したハイドロゲル電導膜と同程度の発電特性を得ることに成功した。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

一般廃棄物の焼却プロセス中でリン酸カルシウムガラス粉末を合成し、廃棄物処理と再資源化を同時に行うプロセスを開発することが重要と考える。

本研究の特徴・優位性

一般廃棄物や家畜骨粉を付加価値の高い機能性材料に再資源化できており、燃料電池の低コスト化が可能なので、廃棄物の処理と水素社会を目指したエネルギー問題の同時解決を目指せる。

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・一般焼却灰を原料とするプロトン伝導性材料及びその製造方法,特開2008-016273
・Fukui, K., N. Arimitsu, K. Jikihara, T. Yamamoto and H. Yoshida“Performance of fuel cell using calcium phosphate hydrogel membrane prepared from waste incineration ash and chicken bone powder” Journal of Hazardous Materials, 168, 1617-1621 (2009)

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