音響トモグラフィー法による河川流量の自動連続計測

keywords.jpg流量モニタリング,洪水,水資源,河口流,河川津波 

川西 澄 

KIYOSHI KAWANISHI

division.jpg工学研究院 社会環境空間部門 地球環境工学講座

position.jpg准教授

研究概要

研究の背景

河川流量を安全確実に計測できる技術を確立することは,喫緊の課題である.そこで,最先端の音響トモグラフィー技術を用いて,河川流量計測技術の高度化をはかる.

研究内容

河床と水面をウェーブガイドとして伝播する超音波の伝播時間をGPSクロックを利用して正確に計測し,上下流方向の伝播時間差から河川の横断面内の平均流速を高精度に求めて,流量を算出するシステムを開発した.

成果

従来法では計測できなかった,川幅が広くて浅い河川や塩水遡上のある感潮域における流量の自動連続計測に,世界で初めて成功した.

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

気候変動によって,洪水や干ばつが頻発する恐れが危惧されている中で,本計測技術の実用化は人類規模の有用な社会的貢献を果たすと思われる.

本研究の特徴・優位性

本流量計測技術は,従来法が持つ様々な欠点と制約を克服しており,従来法では連続計測が不可能であった,塩水遡上のある感潮域における流量モニタリングを世界で初めて実現したものである.本計測システムは,東日本大震災でクローズアップされている,河川津波の観測(流速・流量,波高,波速の同時計測)にも適用できるものと考えられ,今後の発展性,有用性が極めて大きい.

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Kawanisi, K., et al. (2012), Continuous measurements of flow rate in a shallow gravel-bed river by a new acoustic system, Water Resour. Res., 48(5), W05547, doi: 10.1029/2012WR012064.
Kawanisi, K., et al. (2010), Long-term measurement of stream flow and salinity in a tidal river by the use of the fluvial acoustic tomography system, J. Hydrol., 380(1-2), 74-81, doi:10.1016/j.jhydrol.2009.10.024.

特許第5555904号:音響トモグラフィー計測システム及び音響トモグラフィー計測方法

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