Omics解析による新規癌診断・治療標的の同定

氏名安井 弥 | ヤスイ ワタル
所属大学院医歯薬保健学研究科(医)
職階教授
キーワード癌関連遺伝子 新規診断・治療開発 消化管癌
研究者総覧http://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.59a564a091910d18520e17560c007669.html

概要

研究内容
Transcriptome dissectionの方法として、定量性・再現性に優れたserial analysis of gene expression (SAGE) 法と診断・治療標的として最適な膜蛋白あるいは分泌蛋白コード遺伝子を効率よく同定できるEscherichia coli ampicillin secretion trap (CAST)法を用いている。対象として、食道癌、胃癌、前立腺癌を解析し、同定した新規遺伝子について機能解析を行なった。また、これらの癌に特異的な発現を示すmicroRNAを同定し、標的遺伝子や機能についての解析を行なった。

研究の背景について
Omics研究を推進し、遺伝子をはじめとする様々な生命現象の発現情報の全体像を詳細に把握し、消化管癌の発生・進展の分子基盤を理解することによって、新しいシーズを発見し、それを標的とした診断・ 治療・予防へと展開する。

研究成果について
世界最大規模の胃がんSAGEライブラリーおよび食道扁平上皮がんSAGEライブラリーを作成した。Reg IV, OLFM4, SPC18, DSC2, TSPAN8, TM9SF3, ZDHHC14, ADAMTS16, NRD1などの胃癌、食道癌の新しい診断・治療標的を同定した。胃癌の種類・進行・転移・に関連したmiR-143/-145やmiR-148aなどのmicroRNAを同定し、予後因子になることを示した。

産業界へのアピール

SAGE法は、マイクロアレイで解析できない遺伝子を同定できる。胃癌の解析は世界で4カ所しか行なわれておらず、日本では当研究室のみである。CAST法による胃癌、前立腺癌の解析は世界でも当研究室のみで行なっている。特長的な解析により、ユニークな標的の同定が可能である。

関連情報

特許第5055543号「新規癌診断法、癌検出器具、および癌検出キット」、特許第5467256号「消化器癌検出用血清腫瘍マーカー、消化器癌検出キット、および消化器癌検出方法」、Cancer Res, PNAS, Lancet Oncol, Nature Med, Gastroenterology, Gut, Oncogene, Cancer Sci
2008年日本病理学賞

http://home.hiroshima-u.ac.jp/byori1/