分裂酵母を用いた染色体研究と抗がん剤を含む新規薬剤および薬剤標的蛋白質の探索研究

keywords.jpg抗がん剤,医薬品シーズ,薬剤標的蛋白質の同定,分裂酵母,テロメア 

上野 勝 

MASARU UENO

division.jpg先端物質科学研究科 分子生命機能科学専攻 分子生命機能科学講座

position.jpg准教授

研究概要

研究内容

分裂酵母は進化的に高等動物に近い上に、増殖速度が早く、遺伝子改変が容易であることからモデル生物として優れた点がある。我々は、分裂酵母を用いて、染色体末端テロメアやDNA修復に関係する蛋白質の探索や機能解析をおこなってきた。その結果、テロメア維持の阻害が、ある種の抗がん剤(微小管阻害剤)の作用を高める可能性があることを発見している(Mol Cell Biol. 2011. 31. 495-506)。今後もテロメア研究を中心に、新たな抗がん剤治療のための新規標的蛋白質の探索を行うとともに、分裂酵母の利点を生かした蛋白質阻害剤の探索や薬剤標的蛋白質の同定を行う。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

応用分野
抗がん剤を含む新規医薬品シーズや新規医薬品標的蛋白質候補の発見

本研究の特徴・優位性

我々は、分裂酵母を用いた染色体末端テロメアの維持機構とDNA 修復機構の研究において優れた技術と実績をもっている。これらの研究から抗がん剤治療のための新規標的蛋白質が見つかることが期待できる。また、分裂酵母を生きた試験管として使用することで、安価に蛋白質阻害剤のスクリーニングを行うことができる。さらに分裂酵母は、作用機構がわかっていない薬剤の標的蛋白質の同定にも応用可能である。

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Mol Cell Biol. 2011. 31. 495-506.
Fission yeast Pot1 and RecQ helicase are required for efficient chromosome segregation.
Takahashi K, Imano R, Kibe T, Seimiya H, Muramatsu Y, Kawabata N, Tanaka G, Matsumoto Y, Hiromoto T, Koizumi Y, Nakazawa N, Yanagida M, Yukawa M, Tsuchiya E, Ueno M.

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