内因性アトピー誘引物質としてのヒト汗抗原の解析と応用

keywords.jpgアレルギー,アトピー性皮膚炎,汗,診断薬,スキンケア 

秀 道広 

MICHIHIRO HIDE

division.jpg医歯薬保健学研究院 統合健康科学部門

position.jpg教授

研究概要

研究内容

我々はアトピー性皮膚炎が汗により悪化することに着目し,汗がアレルギー反応に及ぼす影響を検討した結果、汗中の抗原物質自身が即時型アレルギー反応を起こすことを証明した。
 精製した汗抗原は,極めて微量でアトピー性皮膚炎患者に対して高い感受性と特異性を示す蛋白成分であり,その物質に関する特許も取得した。臨床的にはアトピー性皮膚炎の他、一部のアレルギー性鼻炎患者でも同様の過敏性が見られるが、アトピー性疾患を持たない健常人では約10%の人が軽度の過敏性を示すに留まる。
 この物質の構造や性状に関する研究結果を利用することにより,有効なアトピー診断薬,スキンケア商品,衣類の開発が期待できる。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

このような分野に関心のある企業等との間で共同研究開発が可能である。なお既に複数の企業との共同研究が進んでおり、新規共同研究に関しては役割分担についての調整が必要。
応用分野
臨床検査、減感作治療薬、医薬部外品(スキンケア商品)、衣類、化粧品

本研究の特徴・優位性

汗アレルギーは他の抗原物質に対するアレルギーに比べて高い特異性と感度を示す。特にアトピー性皮膚炎に対しては極めて特異度と感度が高く、このような疾患関連性は従来のアレルゲンにない性質である。
 またアレルゲンが自己抗原である点も従来にない性質であり、夏季蒸し暑く、汗をかきやすい日本およびアジア諸国においては、セルフケアのための商品開発に結びつきやすい。

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特許:第3983260: アトピー性皮膚炎誘引物質 Tanaka A, Tanaka T, Suzuki H, Ishii K, Kameyoshi K, Hide M. Semi-purification of the IgE-sweat antigen acting on mast cells and basophils in atopic dermatitis. Exp Dermatol 15: 283-290, 2006

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