アミノグリコシド系抗生物質の腎毒性を防御する新規素材の開発

keywords.jpgアミノグリコシド系抗生物質,ペプチド,腎毒性,防御剤,感染症 

永井 純也 

JUNYA NAGAI

division.jpg医歯薬保健学研究院 基礎生命科学部門

position.jpg准教授

共同研究者 : 高野幹久

研究概要

研究内容

アミノグリコシド系抗生物質(以下、アミノグリコシド)は、臨床においてきわめて有用な抗菌薬であり、敗血症などの感染症に対する不可欠な治療薬である。しかし、比較的に高頻度で腎毒性を惹起するため、臨床においてアミノグリコシドの処方が控えられる傾向にある。
 我々は、これまでにアミノグリコシドの腎蓄積を担うタンパク質がメガリンと呼ばれるレセプターであることを明らかにしてきた。さらに、メガリンへのアミノグリコシドの結合をペプチドを用いて抑制できることを見い出し、アミノグリコシドの腎蓄積、ひいては腎毒性を防御できることを発見した。現在、アミノグリコシドの腎蓄積を阻害するペプチドをいくつか見い出しているが、中でも、N-W(E7K)と名付けた20アミノ酸からなるペプチドが、in vitroおよびin vivoで良好な成績を有することを認めている。
 この結果は、現在臨床使用されているゲンタマイシン、アミカシン、ジベカシン、アルベカシンなどのいかなるアミノグリコシドにおいても応用可能である。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

関心ある企業等との製剤化に向けた共同研究・開発を進めたい。
応用分野
医療分野

本研究の特徴・優位性

1)アミノグリコシドの腎取り込みに関与する分子メガリンを標的とした腎毒性防御法であり、その手法が科学的根拠に裏付けられている。
2)これまでに報告のないペプチドを用いたアミノグリコシド腎毒性防御法である。
3)ペプチドの配列の改変や修飾などによって、さらに有望な素材を開発できる可能性がある。

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'特開2003-261459, 特願2005-016132, J Control Release, 95:423-433, 2004'

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