胃癌・大腸癌を対象とした予防・診断・治療の新規標的分子の同定

keywords.jpgSAGE法,胃癌・大腸癌,予防・診断・治療,新規診断・治療標的分子 

安井 弥 

WATARU YASUI

division.jpg医歯薬保健学研究院 基礎生命科学部門

position.jpg教授

研究概要

研究内容

消化管癌は悪性腫瘍の中で最も頻度が高く、この克服は現代社会の最大の課題である。
 われわれは遺伝子発現の異常を網羅的にとらえることを目的とし、胃癌組織5サンプルをSerial Analysis of Gene Expression (SAGE)にて解析し、新規癌関連遺伝子を多数同定した(Cancer Res, 64:2397, 2004)。これは世界最大級の胃癌SAGEライブラリーであり、世界中の研究者に広く利用されている。この成果をさらに発展させ、生命維持に重要である臓器には発現していないか、発現していても極めてわずかである分子で、さらに細胞外に分泌されている分子の同定を進めている。現在までに、少なくとも9個の癌特異的分子を同定し、これらの分子が多くの胃癌、大腸癌で発現が亢進していることを確認した。(特願2004-363681)
 これらの新規に見い出した分子は癌特異的分泌分子であるという観点から、新規血清腫瘍マーカーとなりうるものである。さらにこれらの分子の阻害剤は、癌特異的という観点から、極めて有害事象の少ない抗癌剤となる可能性があり、分泌されていることから、薬剤が到達しやすく、治療効果も期待できる。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

この分野に関心のある企業等との共同研究・受託研究は可能である。
企業と実用化のための共同研究を行いたい。
本研究の適用・応用について共同研究を希望する。
応用分野
癌診断、新規治療標的

本研究の特徴・優位性

SAGE法は定量生、再現性に優れ、SAGEmapデータベースとの直接の比較が可能である。その方法を用いて新規診断マーカーとして同定した RegIVは血清測定が可能である。胃癌にはよい血清診断マーカーはないので特に有用である。さらに、アポトーシスの抑制、抗癌剤耐性との関連、腹膜播種転移の促進、等が見いだされ、治療との関連が注目される。

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特願2004-363681 Reg IV is a serum biomarker for gastric cancer patients and predicts response to 5-fluorouracil-based chemotherapy. Oncogene 26: 4383-4393, 2007

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