新しい海洋原生生物(ラビリンチュラ)による環境循環型の有用物質生産

keywords.jpgヤブレツボカビ,高度不飽和脂肪酸,カロテノイド,従属栄養,有用物質生産 

長沼 毅 

TAKESHI NAGANUMA

division.jpg生物圏科学研究科 環境循環系制御学専攻 環境評価論講座

position.jpg准教授

研究概要

研究内容

海洋原生生物ラビリンチュラ類は,従来,あまり重視されていなかった生物であるが,近年種々の知見が得られるにつれて注目されてきている。
 生態学的には,我々の調査によって海洋プランクトン群集における分解者(及び二次生産者)として重要であることが示された。また,生理・生化学的な観点からは,高度不飽和脂肪酸(PUFA,特にドコサヘキサエン酸)の高い生産能力が特徴的で,産業利用への可能性も注目されている。
 我々は,新たにラビリンチュラ類がカロチノイド色素を高濃度で含有することを観察したので,PUFAおよびカロチノイドの従属栄養的生産,しかも,分解者としての生体機能を利用した独創的な環境循環型の上記物質生産を目指した研究を行っている。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

この分野に関心のある企業等との共同研究・受託研究は可能である。
応用分野
バイオ、農林水産、食品、エネルギー

本研究の特徴・優位性

ヤブレツボカビ類は、細胞の半分以上が油脂成分であり、セルロースからバイオオイルを生産し得る能力を有する。一般にバイオエタノールは食料であるデンプンから生産するのに対し、ヤブレツボカビ類のバイオオイルは非食糧であるセルロースを原料とする。
 我々はこれをCO2排出スコアに算定されないバイオ燃料資源として捉え、実海域調査や室内実験などを通して、その大量培養による産業的生産に資する知見を得ている。

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Carmona ML, Yamaoka Y, Doquesa V & Naganuma T (2004) Optimization of astaxanthin production by Thraustochytrium CHN-1through response surface analyses. Marine Biotechnology, 6: S76-S81.

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