強度・性能に優れた新歯形歯車の開発と実用化

keywords.jpg新歯形はすば歯車,強度向上,効率向上,小型軽量 

永村 和照 

KAZUTERU NAGAMURA

division.jpg工学研究院 機械システム・応用力学部門 設計工学講座

position.jpg教授

研究概要

研究内容

現在使用されている歯車のほとんどはインボリュート歯形を持つ歯車である。インボリュート歯車は,製作が容易で経済的であり,多少の製作誤差があってもスムーズなトルク伝達が可能であるなどの長所を有する。その反面,噛み合わせが凸面同士であるため接触応力が高くなること,歯数が少ない歯車ではアンダーカットが生じて歯の強度や剛性が低下するなどの欠点がある。
 新型歯車はサイクロイド歯形を基本としたもので,インボリュート歯車と比較すると,噛み合わせが凹凸面であるため接触応力を低く抑えられること,アンダーカットがなく歯元が厚いため高強度・高剛性で伝達トルクが大きいこと,歯面のすべりが小さいため損失となる発生熱量が少なく効率が高いなどの特徴がある。 しかしながら,ピッチ点で高応力を発生するという欠点があるので,この部分をインボリュート曲線(インボリュート・サイクロイド合成歯形),あるいはピッチ点付近の曲線を切り取ってつないでサイクロイドのスムーズな曲線(修正サイクロイド歯形)に置き換えてこの欠点を回避した。 既に平歯車では運転試験でその性能の有用性を確認し実用化している。
※アンダーカット:歯切り加工のとき,歯元がくびれた形状になることをいう。剛性,強度,伝達トルクなどの低下の原因となる。
※ピッチ点:一般に,歯車の歯と歯が噛み合って回るとき,ピッチ点では唯一転がり接触(他の部分ではすべり接触)を行うが,サイクロイド歯車ではピッチ点で歯面の相対曲率半径が0となり理論上,接触応力は無限大となるので動力伝達には適さないと言われている。

実用化に向けて(想定業界・用途、課題、企業への期待など)

現在,「はすば歯車」への適用について研究している。この「はすば歯車」の実用化について企業と共同研究したい。

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