廃水処理プロセスから発生する余剰汚泥の減容化のための
オゾンウルトラファインバブル処理技術の開発
環境安全センター 橋本 くるみ 特任助教産業分類 : 電気・ガス・熱供給・水道業
アピールポイント
● 薬品無添加でオゾン処理効率を向上
● 死滅を指標とすると、UFB化によってオゾン量を従来法の約1/3に抑制
● 実証試験において汚泥発生量92%削減
アピールポイント
● 薬品無添加でオゾン処理効率を向上
● 死滅を指標とすると、UFB化によってオゾン量を従来法の約1/3に抑制
● 実証試験において汚泥発生量92%削減
研究者のねらい
廃水処理プロセスから発生する余剰汚泥の減容化技術のひとつとしてオゾン処理が実用化されている。この方法は、オゾンの供給コストが高いことがデメリットである。従来法ではオゾンを散気管で曝気しミリサイズの気泡として供給しているが、本研究ではオゾンをウルトラファインバブル(超微細気泡)(UFB)化して供給することによってオゾンと余剰汚泥の反応効率を高める。汚泥を構成する細菌が死滅すれば生分解を受けて減容されると考えられたことから細菌の死滅を反応性の指標とした。死滅に必要最低限のオゾンを把握することでさらにコストカットにつながることも期待される。
研究内容
廃水処理において微生物を利用した処理が用いられているが、副次的に余剰汚泥と呼ばれる産業廃棄物が発生する。下水由来の余剰汚泥は国内の産業廃棄物の約2割にも達し、排出量削減が重要である。
本研究では、UFB化したオゾンと汚泥の反応効率を細菌の死滅を指標として評価するとともに、実証試験により減容効果を評価した。UFB化することで従来法よりもオゾンの供給量を約1/3に低減できる。
備考
特許:有機性排水の処理方法及び処理装置:特願2017-199074.
論文:Hashimoto et al., Evaluation of excess sludge reduction and bacterial inactivation using ozone ultra-fine bubble (nanobubbles), in: Proc 22nd IOA World Congr, 2015
オゾン協会年会講演要旨集、水環境学会年会講演要旨集 ほか