乾燥濾紙法(DBS)を用いた血清疫学手法への応用

医療政策室 田中 純子 理事産業分類 : 医療,福祉

産業分類 : 医療,福祉

アピールポイント

 ● 乾燥濾紙法(Dried Blood Spot: DBS)を用いた肝炎ウイルスマーカー測定系の開発
 ● インフラ未整備な国でも血清疫学調査が実施可能となる低侵襲・簡便・再検可能・運搬簡易なツールの提案
 ● 肝炎ウイルスの免疫血清学解析に加え、DNA・RNAの検出・定量、遺伝子解析による疫学データ解析が可能

アピールポイント

 ● 乾燥濾紙法(Dried Blood Spot: DBS)を用いた肝炎ウイルスマーカー測定系の開発
 ● インフラ未整備な国でも血清疫学調査が実施可能となる低侵襲・簡便・再検可能・運搬簡易なツールの提案
 ● 肝炎ウイルスの免疫血清学解析に加え、DNA・RNAの検出・定量、遺伝子解析による疫学データ解析が可能

研究者のねらい

WHOは2030年までに肝炎ウイルスを排除するという目標を2016年に発表した。今後はprevalence把握の為に世界各地での調査実施が予想されるが、インフラ未整備な地域における血清疫学調査は容易ではない(Fig.1)。低侵襲・簡便・再検可能・運搬簡易なDBS(Fig.2)を用いた肝炎ウイルス免疫測定法および分子遺伝子学的測定法を開発した。
DBSを用いると、電力インフラや医衛生環境整備が不十分な地域において肝炎ウイルスのマーカー測定や遺伝子解析が可能となり血清疫学調査が可能となる。

研究内容

DBS検体の濾紙をバッファーに溶解・攪拌し、上澄み液(血清換算値1/26.7)を用いて測定したところ、HBsAg感度92.3%、特異度100%であった。DBS検体からは各肝炎マーカーの測定が可能である(Fig.3)。
当研究室では2016~2017年にカンボジア全土を対象に無作為抽出された2520組の母子に対してDBSを用いた大規模血清疫学調査を行った(Fig.4)。同時採取した血清検体とDBS検体の評価を行い、測定方法の妥当性を検証した。その結果、カンボジアの5歳以下の小児集団のHBsAg陽性率(HBV感染率)1%以下であることをDBS検体から得られたデータで示し、この結果は世界保健機構(WHO)に認められるに至った。

備考

【報告書】The sero-epidemiological study on the prevalence of hepatitis B among children and mothers in the Kingdom of Cambodia 2016-2017
【学会発表】Sero-prevalence of Hepatitis B surface antigen among 5-7 years old children and their mothers in Cambodia by nationwide multi-stage stratified random sampling strategy, EASL, 2018
お問合せ:
広島大学産学連携推進部 (techrd@hiroshima-u.ac.jp)
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