位相最適化手法による高張力鋼板プレス成形時の 金型たわ
み最小化

大学院先進理工系科学研究科 濱崎 洋 助教産業分類 : 製造業
氏名 濱崎 洋 | ハマサキ ヒロシ
所属大学院先進理工系科学研究科
職階助教
研究者総覧https://seeds.office.hiroshima-u.ac.jp/profile/ja.ef77067f9c23e8e5520e17560c007669.html

アピールポイント

 ● 高張力鋼板プレス成形時の金型たわみを最小とする設計方法
 ● 金型重量低減,製造コスト削減を可能とする技術
 ● 従来の金型設計指針よりもbetterな解を得るシミュレーション活用

アピールポイント

 ● 高張力鋼板プレス成形時の金型たわみを最小とする設計方法
 ● 金型重量低減,製造コスト削減を可能とする技術
 ● 従来の金型設計指針よりもbetterな解を得るシミュレーション活用

研究者のねらい

自動車衝突時の乗員保護のため,車体強度部材の高張力鋼板の使用割合が増加し,さらにその強度レベルは1180MPa級以上にまで達している.そのため,プレス成形時の多大な負荷により金型が弾性変形することで決め押しができずスプリングバックを低減できない,剛性確保のために金型重量が増す,金型作成コストが上昇するなどの問題が生じている.そこで,これまでの経験則に基づく設計思想を脱却し,位相最適化とプレス成形CAEを併用して金型構造を根本から見直すことで高剛性な金型構造を決定することを本研究の目的とする.

研究内容

金型を剛体でモデル化したプレス成形CAEから金型に加わる反力を求める.続いて,弾性体としてモデル化した金型に反力を境界条件として付与し,目標重量(体積)においてたわみ量が最小となる金型構造を決定する,このプロセスでは人間によるトライ・アンド・エラーではなく,位相最適化手法を用いることで自動化を行う.最後に,以上により決定された金型形状がたわみ,応力集中などの面で既存金型からどのような優位性を持つか検証する.

備考

論文:Advanced Mater. Research, Vol. 939 (2014) pp. 266-273.
その他:本研究は数値計算のみの段階であり,今後実験による検証を行って結果の妥当性を検証する必要があります.また,金型たわみが成形品形状に与える影響の検討や,疲労強度を制約条件として位相最適化に組込むなど,実用化に向けた研究開発を進めていく予定です.
お問合せ:
広島大学産学連携推進部 (techrd@hiroshima-u.ac.jp)
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